厩務員さんへインタビュー!〜後編〜

厩務員さんにインタビュー 後編
サリーナ

こんにちは!サリーナです😊💖
今回は厩務員さんへのインタビュー内容の後編です!
私たち競馬ファンとは違う視点から、引退馬について思うことを聞かせていただきました。
日頃からお馬さんに触れている方の意見って、本当に勉強になります!
ぜひ最後までご覧ください❣️

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厩務員さんへインタビュー!

引退馬について思うこと

まず、ここ最近SNSを通じて引退馬について知っていただき、また実際に支援していただいている方々、本当にありがとうございます。

今まで僕の担当してた馬、残念ながらもう会えない馬もいるかもしれません。

それについて私たち競馬関係者は口出しません。

何故なら、競走馬はオーナーの所有しているもので、僕らはそれをオーナーから預託されレースに出走させています。

レースで結果が出ない時、ケガなどで競走馬を継続出来ない時、その馬をどうするのか?

判断するのはオーナーと調教師です。

大体のパターンとしてはどの馬も一度乗馬クラブに行き、乗馬の適性をチェックします。

そこで、

  • その後乗馬としてやっていけるのか?
  • 処分されてしまうのか?

判断される事となります。

もちろん自分が関わった馬が処分されるのはとても悲しいです。

ですが、競馬場で無事にレースを終え、放牧に出してそこでケガなどをすると、調教師には連絡がいきますが厩務員にはまず話は回って来ないです。

担当を決めるのも調教師だし、厩務員には担当馬はいますが『自分の馬』と言えるほどずっと関われるのは本当にひと握りなんです。

前に担当していた馬が、次も自分が担当になるのかはわからない。。

そんな仕組みですので、愛情はたっぷり注ぎますが、愛着が湧かないように心がけております。

競走馬は幸せ

個人的に思うのですが、競走馬はとても幸せです。

豚、牛、鶏と同じく家畜として生まれているのに、2回も生き残るチャンスがある。

1回は種牡馬、繁殖牝馬になるチャンス。

もう1回は乗馬、功労馬になれるチャンス。

それだけでも凄いことだと思います。

他の動物は食用とはいえ、チャンスはほぼ0です。

そして皆さんに言いたいのですが、競走馬は競走馬なので命をかけてレースを走ります。

もちろんレース中、追い切りなどで命を落としてしまう馬も少なからずいます。

しかしその分手入れは行き届いているし、ケアもしっかりしている。

何かあればすぐに獣医を呼べる環境。

その治療費を払って頂けるオーナー。

この全てが揃ってるだけで競走馬にとっては最高の環境だと思っています。

乗馬になった馬たちは…

話が脱線しましたが本題。引退馬についてですが、、、

ここから先は処分の馬に関しては抜きで引退馬=乗馬、功労馬とお考えください。

僕は馬を扱っているので、たまにですが乗馬クラブなどにも行きます。

そこで思う事を正直に言います。

馬が埃まみれになっている

②ガリガリに痩せている

この2つは全部とは言いませんが、かなりの乗馬クラブで馬を見て思います。

①馬が埃まみれになっている

これは馬の頭数に対して、従業員の数が圧倒的に足りないんです。

そうするとどうしても全ての馬に手入れが行き届かなくなります。

そして乗馬クラブではスタッフさんだけでなくお客さんが馬を洗ったりしますが、馬は全身が毛で覆われています。

人間で言えば全身が髪の毛で覆われている訳です。

しっかり洗ってあげないとすぐにフケなどが出てきてしまうし、埃なども残ったままになってしまいます。

これをしっかり綺麗にしてあげないといけないのですが、スタッフが足りないと満足な指導もできないままお客さん任せになってしまう。

これが原因の1つになっていると思います。

②馬がガリガリに痩せている

これを見てどう思いましたか?

ただただ可哀想…と言うのはちょっと違います。

先ほども言った通り、元競走馬ですから気性は荒いです。

気性が荒い馬がお腹一杯に飼い葉を食べて、ふっくらした状態でお客さんを乗せたらどうなるでしょうか??

お客さんは乗りきれないんです。

お客さんが乗りきれない馬がクラブにいると、やはりこれは処分されてしまいます。

そういう馬をどうやってお客さんが乗れるようにするか?

飼い葉を減らして元気を無くすのです。

そしてガリガリの馬が出来上がってしまう訳です。

生き残る為に仕方なく痩せさせるのです。

この2つの話を聞いて乗馬になった馬が全部幸せだと思いますか?

僕はそうは思わないです。

これを解決する為には、僕の記事を見ていただいてる皆様が少しでも引退後の競走馬に興味を持っていただいて、乗馬クラブで乗ってもらって、少しでいいのでお金を使ってもらう。

そうするとスタッフも増やせるし、競技人口も増えそれに伴い上級者も増える。

上級者が増えるという事は気性の荒い馬でも乗りこなせる人が増える、ということです。

本当に微々たるものですが、僕もたまに乗馬クラブに行くのはそういうのも理由の一つになっています。

単発の寄付とかも当然‼️ありがたいものですが、それより、

継続して乗馬クラブで馬を見て、乗って、触れてください‼️

それが1番馬にとって幸せな事だと僕は思っています。

競馬ファンにひとこと

最後まで見ていただいてありがとうございます♪

とても長い文章になってしまい読むのが大変だと思いますが、ちょっとでも考えが変わるきっかけになれば幸いです!

競馬ファンの方も、良ければ乗馬クラブなどに行って元競走馬に触ってみてください!

乗馬クラブに行かなくても馬券の売り上げの一部は引退馬支援に使われています。

馬券を買っていただくだけで、実は支援になっているんです。

…という事は僕の給料も引退馬の支援に使われてる訳です。

『負けたわけじゃない‼️引退馬の支援にお金を使っているんだ‼️』ということですね笑

長くなりましたが僕の話はこれでおしまいです。

ありがとうございました♪

くれぐれも競馬はギャンブルですのでお金の使い過ぎにはご注意ください。。。

まとめ

引退馬、特に乗馬になったお馬さんたちについて深い話をしていただきました。

今まで私は、

サリーナ

あの子、引退して乗馬になったんだ!
セカンドキャリアが見つかってよかった!

と考えていました。

しかし実際は、乗馬になったから安心、というわけではないのですね。

「乗馬クラブや預託施設で、どのような暮らしをしているのか。」

ここに焦点を当てて支援活動をすることが、一番大切なことなのかも知れません。

この記事がみなさんの支援についての考えを深めていただくきっかけになれば良いなと思います✨

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